魔力

歌には魔力がある
それは、昔から意識されてきたことであるだろうし、私が言うまでもないことであろうけれども。

私はタップダンスという、一見(一聴)意味や旋律がなさそうに見られがちな音の世界の住人として、歌の魔力には、いつも痺れている。歌はずるい。言語としての意味と、言葉としてのリズムと、旋律という動きと色彩を持っている上に、どの歌も唯一無二の「声」という要素で奏でられる。

歌は戯曲的な体験として、私の中に別の人生をもたらす。私はその別の人生を、踊ることで体験する。こういう人生もあるんだなあと、こういう感情もあるんだなあと、自力では感じたことのない感情を体験する。そしてそれを足音に変換する。そんなことをしていると、胸いっぱいで、わあーっっっとなる。出しきれなかったそれらを空に放つ。

私はこの1年間おとなしく家の中にいて、なんとか既存の社会との共通語を学んだり、合間に戯曲や歌から別の人生を感じて、またなんとか新たな社会との共通語を学んでみたりしていた。
でもね。それはもう、この身体を預かった上では生きていないに近い。
仲間とのプロジェクトと並行して、この身体をちゃんと生かさなければ本末転倒ね。

空ばかりみがちな酉年の私は、今年は「地に足をつけて」というメッセージをいただいた。
初心に立ち返ろう。足の裏で感じよう。

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